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ケーニッヒ&バウアー社の商業オフ輪で、無鉱物油・ローマイグレーション(低移行性)インキの実用テストに成功

商業輪転機でのパッケージ印刷にMGAインキを使用するトライアルへの協力


  • ケーニッヒ&バウアー社、hubergroup社製MGAシリーズの低移行性無鉱物油インキのテストに参加

  • ドイツ・オッタースヴァイアーにあるB&K Offsetdruck社の16ページC217商業輪転機でテスト実施

  • 低移行性、無鉱物油インキにより、ヒートセット印刷はパッケージ印刷市場に対応可能

  • MGAインキは、同社の現行製品群にも使用可能

  • 2025年からフランスで鉱物油ベースの印刷インキの使用を禁止する省令

  • MGAインキが様々な紙で納得のいく結果を達成


MGAインキは異なる基材でのテストでも説得力があった。 ©ケーニッヒ&バウアー、マックスグラフ

ヴュルツブルク、16.10.2023 2023年春、ケーニッヒ&バウアー社は、ドイツ南西部の自治体オッタースヴァイアーにあるB&K Offsetdruck社で行われたヒートセットMGAインキの総合テストに参加しました。このテストでは、hubergroup製のオフ輪用ヒートセットインキ「MGAインキ」を使用しました。このMGAインキシリーズは食品パッケージを印刷するために特別に開発されたもので、インキの原料に鉱物油を含んでおらず、またローマイグレーション(低移行性)を実現しています。B&K Offsetdruck社がこの新しいインキシリーズのテストをすることにした背景には、さまざまな多角的な理由がありました。


活況を呈する市場セグメント:商業オフ輪でのパッケージ印刷への参入

ローマイグレーション(低移行性)の無鉱物油インキを使用できるようにすることは、現在の印刷市場で最大の市場分野かつもっとも急速に成長しており、また製品の多様性も幅広いパッケージ印刷分野への参入を検討する商業オフ輪印刷会社にとって、最重要となる前提条件です。本来、商業用輪転印刷機は、幅広いフォーマットサイズの印刷が可能で、パッケージ印刷に非常に適しており、例えば、デリバリーに追加のシーターやリワインダーを組み込むなど、ほんの少しの変更でこの分野の用途に最適化することができます。


既存の製品ポートフォリオにも新たなオプション

MGAインキは将来的な市場開拓をする上で計り知れないポテンシャルを秘めているというだけではなく、既存の印刷製品にも付加価値を提供することができます。例えば、オッタースヴァイアーにある2代目家族経営の印刷会社B&K Offsetdruckは、多種多様な子供向け書籍や塗り絵を生産していますが、これらについても無鉱物油インキであるMGAインキに切り替えて印刷・製造することで、MGAインキは将来的な市場開拓をする上で計り知れないポテンシャルを秘めているというだけではなく、既存の印刷製品にも付加価値を提供することができます。代表取締役のジョーン・コルブヘン(Jörn Kalbhenn)氏は「私たちは、顧客個々の環境ニーズに合わせた印刷製品を作ることができる。」と言っています。


MGAインキが必要とされる市場背景

B&KでのMGAインキのテストはまた、将来への明るい展望を見せてくれました。フランスでは印刷物製造での無鉱物油プロセスの使用に関する省令が2023年1月1日に施行されており、この新しい規制は、印刷インキ中の鉱物油系芳香族炭化水素(MOAH)/鉱物油系炭化水素(MOSH)含有量(C16~C35)を規定し、2023年から2025年の間に2段階でこれらの成分を削減することが示されています。鉱物油ベースのヒートセットインキの使用は、現在でもすでに特定の条件の対象となっており、遅くとも2025年までには、少なくともフランス市場では禁止されることになります。さらに多くの印刷・包装業界の専門家は、この規制は欧州の近隣諸国でも採用されるのではないかと見ています。


MGAインキの良好なテスト結果

印刷テストはケーニッヒ&バウアー社製のC217商業輪転機で行われ、インキメーカーのhubergroupとケーニッヒ&バウアー社の専門家が参加しました。最初のテストは、絵柄面積率(インキの被覆率)が高い使い捨ての食品パッケージの印刷を、一般的に使用されるコート紙で性能を評価しました。数回の印刷を行い、MGA UVコーティングを追加した場合と追加しない場合の両方で、印刷速度を下げて印刷。テストでは、セットオフや乾燥の問題もなく、完璧な印刷物が得られました。さらに、ナチュラル・コート(90gsmアート紙、光沢)を使用してテストを行ったところ、同様の効果が確認されました。


ケーニッヒ&バウアーの印刷技術専門家としてテスト生産に立ち会ったゲオルク・ジッターバルト氏は、「この一連のテストの結論は、印刷速度は低速ではあるが、MGAインキは従来のヒートセットインキと同様の性能を発揮し、説得力のある結果をもたらしたました。」と述べています。



お問い合わせ先

Koenig & Bauer JP株式会社

TEL 03-5623-3004 FAX 03-5623-3006  E-Mail info@koenig-bauer.com


Koenig & Bauerについて

 Koenig & Bauerはヴュルツブルク(ドイツ)に拠点を置く、世界的な印刷機メーカーです。主にパッケージングの分野で、印刷機および後加工機、ソフトウェアソリューションを製造しています。 Koenig & Bauerが提供するシステムは、紙幣、ボール紙、段ボール、フィルム、金属およびガラスのパッケージ、書籍、ディスプレイ、ラベル、装飾、雑誌、広告、新聞など、ほぼすべての素材に印刷することができます。 Koenig & Bauerは、200年以上の歴史を持つ世界最古の印刷機メーカーであり、今日ではほとんどすべての印刷方式に対応しています。 グループ全体で約5,400人の従業員を擁し、ヨーロッパの10ヶ所で生産を行い、世界規模の販売およびサービスネットワークを構築しています。 2021年には11億1600万ユーロの売上高を記録しています。

詳細は、www.koenig-bauer.comでご確認ください。

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